世界に誇れる日本の伝統料理「お寿司」。
でも一口にお寿司と言っても関東や関西だったり、地域によって様々な違いがあるのをご存知ですか?
そんなお寿司の関西と関東の違いは?
ということで今回は、関東と関西でお寿司の違いについて調べてみようと思います。
寿司の関東と関西の違いは?
名称と起源の違い
お寿司屋さんの看板に「江戸前寿司」とか「江戸前鮨」という表記は、「江戸前」は現在の東京、江戸時代の江戸という場所を示しています。
(画像引用元:https://static.retrip.jp)
江戸の前、つまり現在の東京湾で獲れた魚介類を使って作られたお寿司を「江戸前寿司」といいます。
関東のお寿司は名前のとおり、江戸時代に作られたのが始まりです。
対して関西方面では「関西寿司」「関西鮨」「大阪寿司」があり、主に瀬戸内の魚介類を使って作られます。
(画像引用元:https://ferret-one.akamaized.net)
平安時代の木型で成型して発酵させた「熟れ寿司(なれずし)」が元と言われていて、巻き寿司やバッテラ、棒寿司などへと発展してきました。
シャリの違い
関西寿司はお芝居や行楽などのお供に持ち運んでお弁当として楽しまれていました。
そのため、シャリに混ぜるすし酢は砂糖を多めにしてご飯が固くなるのを防いでいました。
関西寿司のシャリは少し甘めなのが特徴です。
(画像引用元:https://uds.gnst.jp)
対して江戸前寿司はせっかちな江戸っ子が短時間で空腹を満たす事ができるよう、屋台の店先でシャリとネタを一緒に握って提供していました。
握りたてのシャリは硬くなる事もないので砂糖の分量を多くする必要もなく、江戸前寿司のシャリは酸味が強くなります。
スポンサーリンク
ネタの違い
現代では関東や関西など、地域に関係なく北は北海道南は沖縄まで様々な産地の獲れたての魚介類が1両日で手に入るようになりました。
しかし、その昔は地元の海で獲れる魚介類を使うしかなかったためネタも地域性がありました。
江戸前寿司では穴子やコハダ、マグロなど、保存性を高めるために昆布締めや漬けなどにする工夫がされていました。
魚を捌いたら少し寝かせて熟成させる事で身が柔らかくなって旨味も良くなるとされます。
江戸前寿司ではネタの旨みや味を引き立たせるように下処理を施すのが一般的です。
また、輸送・保存技術が高くなって生マグロの長期保存が可能になった現代では江戸前寿司にとってマグロは欠かせない存在。
寿司屋の格はマグロにあり、とまで言われるほどです。
対して関西寿司は潮の流れの速い瀬戸内で育った白身の魚が中心です。
関西では捌きたての魚を新鮮な内に使用するのが粋でプリッとして良い歯ごたえの食感に重きを置かれます。
「そのまま」「塩を振って」などと素材の味を一番美味しく味わえる方法にこだわるのも関西寿司が多いと言われます。
特に鯛は関西には敵わないと江戸前寿司の職人をも唸らせるほどです。
寿司の関東と関西で大いに違いあり!
ひとくちにお寿司といっても、関東と関西では大違いなんですね。
その他にも海に囲まれた日本では各地で獲れる魚介類の持ち味を活かした食べ方が様々あります。
全国のお寿司を食べてみる旅も面白いかもしれませんね。
せばな~